SBイノベンチャー

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新感覚のショッピングアプリを Google Cloud で構築

SBイノベンチャー株式会社様では、お気に入りのアートでオリジナル・グッズを簡単にデザインし、1点から購入できる、新感覚のショッピングアプリ「SCENE MARKET」をGoogle Cloud 上に構築されました。
SCENE MARKETの概要や Google Cloud 選定理由などを、事業計画担当の天野様(左)と技術担当の寺門様(右)に伺いました。
お二人が持っているのが、「SCENE MARKET」で実際にデザイン・製作された商品です。

「SCENE MARKET」について教えて下さい。

このアプリは、日常の素敵なシーンを用いて新しい感覚でショッピングができるアプリです。
お気に入りのアートを選んで製品をデザインし、自分だけの1点ものの商品を作ることができます。選んだ組み合わせの3Dモデルがすぐにアプリ内に表示され、AR機能を用いて実際にそこにあるかのような写真撮影ができるのが特徴です。例えば、好きなアートでクッションを作り、それを自分の部屋に飾るとどう見えるのか、写真に撮ってすぐに確認することができます。
また、撮影した写真(シーン)をアプリ内やSNSでシェアして、他のユーザーが作ったお気に入りシーンを楽しめるのもこのアプリならではです。

アートは美大生や若手アーティストからの投稿がメインです。
SCENE MARKETを使えば、おしゃれな部屋作りを誰でも体験できるだけでなく、若手アーティストを商業面からも応援できます。
(SCENE MARKETで商品が売れると、アートを提供したアーティストに数%のアート使用料が還元されます。)
現在取り扱っている製品は、スマートフォンケース、マグカップ、クッション、Tシャツで、この度テキスタイルパネルも加わりました。
これからも、トートバックなど、ユーザーからの要望が多いものを中心に増やしていこうと考えています。
このアプリは現在オープンβ版としてAppStoreに公開しており、より使いやすくなるように日々UI/UXのブラッシュアップなどを行っています。

Google Cloud を選んだ理由を教えて下さい。

以前、別のプロジェクトで Google Cloud (主にGoogle App Engine (以下、GAE))を使っていた事もあり、使い勝手がよく、手軽に開発できることを知っていたからです。
そのため、今回は迷わずアプリのバックエンドに Google Cloud を選びました。
アプリのバックエンドにはGAEを、印刷パートナーへの発注などはGCEを使っています。GAE、DataStore、GCE、CloudStorageがメインに動いているシンプルな構成です。支払いの部分は決済代行会社とシステムを繋いでいます。

Google Cloud 上でサービスを開発した感想を教えて下さい。

Google Cloud のメリットだと思う点がいくつかあります。
まずは無料枠が多いところで、スタートアップのサービスにとっては非常に魅力的です。
また、このサービスは画像の保存を多く行うため、どうしてもデータ容量が大きくなるのですが、ストレージに関しても、簡単かつ安価で利用できるCloudStorageであれば、容量を気にすること無く運用する事ができます。Google のプラットフォームであるため信頼性が高い点もアドバンテージだと考えています。
工夫した点はアプリの検索機能において、「アートの検索」「シーンの検索」が出来るようにした点です。SearchAPIを使って、入力されたキーワードを元にDatastoreから情報を抽出することができたので、重要な機能を少ない労力で実装する事ができました。Google のAPIを使う際は、特に Google Cloud を使うメリットが大きいと思います。
また、今後は BigQuery の導入も検討しており、ユーザーの行動データの格納・分析など、いろいろ使い道がありそうだと感じています。

CloudAce を導入してよかった点

吉積情報さんが展開している Google Cloud Platform 導入支援サービスの 「Cloud Ace」 は Google の問い合わせ窓口から紹介していただき、技術サポート支払代行サービスを利用しています。
銀行振込で Google Cloud を使いたかったため、支払代行サービスが利用できることは助かっています。
また、 Google Cloud はドキュメントがまだまだ少ないので、調べても欲しい情報や資料がない場合があります。どこかに聞くことが難しい中、技術サポートを利用して、知りたかった点について、さくっと聞けたので作業がスムーズに進みました。
サーバー開発を1人で担当しているため、Google Cloud に特化した、頼りになる企業の存在は心強い限りです。
また、1人でインターネット上の情報を調べている時も、吉積情報の技術ブログ「apps-gcp」や「よしづみぶろぐ」がよく検索結果に出てくるため、参考にさせていただいています。

今後の展開を教えて下さい。

システム面の話では、アート作品のレコメンド機能をGKE(Google Container Engine)を使って実装していこうと考えています。
GKEに注目したのは、GCP Nextというイベントでの講演がきっかけです。構築したサーバーやDBの環境を簡単にスケールできるのはとても魅力的だと感じています。
サービスの面では、まずはAndroid 向けアプリを早々に準備し、アート点数、製品の種類もどんどん増やしていきたいと考えています。素敵なシーンを増やし、ユーザーとアーティスト両方を幸せに出来るように、サービスをどんどんブラッシュアップしてゆきます。
また、国内でシェアを拡大させた後は、海外への展開も視野に入れています。

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