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クラウドのシステム構築について解説!導入前に考えるべきこととは?

こんにちは。
クラウドエース編集部です。

クラウドのシステム構築は、IT 業界のトレンドになっており、現在多くの事業者がサポートしています。
企業がクラウドのシステムを構築する際に考えるべきことはたくさんあります。
例えば、パブリック クラウドとプライベート クラウドのどちらの利用形態を選ぶのかもその 1 つです。
本記事では、そのようなクラウドのシステム構築のポイントと、導入前に考えるべきことを解説します。
クラウドのシステム構築をご検討中の方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

クラウドを導入するにはシステム構築が必要


IT 業界のトレンドであるクラウド サービスですが、導入するためにはシステム構築の作業が欠かせません。
ここでは、クラウドを導入するにあたって必要不可欠なシステム構築について知っておくべきポイントを解説します。

クラウドの導入数は増加している

企業におけるクラウド サービスの導入件数は、年々増加傾向にあります。
総務省の「令和元年 通信利用動向調査」によると、2019 年時点でクラウドを一部でも導入していると回答した企業は、全体の 64.7%となっており、半数以上の企業がクラウドを導入しているという結果でした。
前年(58.7%)から 6.0 ポイント増加しており、今後も企業におけるクラウドシステムの導入件数はさらに増加すると予想されています。

クラウド サービスを導入した企業の中でも「効果があった」と回答している企業は全体の 85.5%を占めていることから、クラウドシステムの導入効果が高いことが伺えます。

【出典】https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/200529_1.pdf(P5)

システム構築におけるクラウドとオンプレミスの違い

クラウドと比較されることが多いオンプレミスについて、違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

オンプレミスの場合、ハードウェアやシステムの調達、設定作業などが必要です。
リソースの全てを自社で用意するため、カスタマイズ性が高く使用用途に合わせて自由に構築できるというメリットがあります。
一方、導入時にかかる初期費用が高くなることやシステムの開発に時間がかかることなどはデメリットです。

クラウドの場合、ハードウェアなどの機器はクラウド サービスの提供元が行い、サービスの種類によってはシステム構築も提供元に任せることができます。
そのため、導入にかかるコストや時間を抑える必要がある場合は、クラウドでシステム構築することがおすすめです。

クラウドでシステム構築するメリットと注意点

クラウドでのシステム構築ですが、メリットがある反面、注意しなければならない点もあります。
次に、クラウドのシステム構築を実施する際に知っておきたい、メリットと注意点を解説します。

クラウドにおける業務改善効果

クラウドのシステム構築にはさまざまなメリットがあります。
例えば、初期費用や導入後のランニング コストがオンプレミスなどと比較して安価であることなど、コスト面が魅力です。
その他にも、事業者が提供している既製のサービスを利用することもできるため、システム構築にかかる時間を大幅に削減することもできます。

また、インターネットに接続さえできれば場所や時間を問わずにクラウド システムを利用することが可能です。
その結果、業務改善効果を期待できるのもクラウドのシステム構築を実施する大きなメリットだといえるでしょう。

クラウドの注意点

クラウドは、利用するサービスによって使えない機能があることなど、カスタマイズに制限があるため、自由度の高い運用は難しいという注意点があります。

また、インフラ全体がサービスを提供している事業者の管理下にあるため、利用者がサーバーや回線などのハードウェアを直接管理することができません。
さらに時間や場所を問わずに利用できるメリットがある反面、インターネット環境を利用するため情報漏洩などのリスクがゼロではないことも注意点として挙げられます。

クラウドのシステム構築前に考えるべきこと

次に、クラウドのシステム構築を実施する前に考えておくべきポイントを解説します。
クラウドのシステム構築を検討中の方は、ここで挙げるポイントを参考にクラウドのシステム構築を実施してください。

パブリッククラウド プライベートクラウド ハイブリッドクラウド
特徴 共有サーバ設備を提供 専有サーバ設備を提供 共有サーバと専有サーバを提供
利用形態 不特定多数のユーザーが物理的に同じサーバを共用する 特定のユーザーだけが専有サーバを利用する パブリック型とプライベート型を併用する
メリット ・導入が早く工数が少ない ・カスタマイズの自由度が高い
・セキュリティが強固
・用途に応じてパブリック型とプライベート型の長所を活かせる
デメリット ・カスタマイズが難しい
・セキュリティ上のリスクが比較的高い
・導入・運用の手間・工数がかかる ・管理が煩雑
・パブリックとプライベートの切り分けを行う必要がある
費用 安い 高い 用途に応じて最適化できる

クラウドの構築タイプを決める

まず、クラウドのシステム構築を実施する前に、クラウドにはパブリック クラウドとプライベート クラウドの 2 つのタイプがあることを知っておきましょう。
パブリック クラウドは「パブリック=公共」という名前の通り、事業者が提供するサービスを同じサーバー環境で不特定多数の利用者が利用する形態です。

それに対してプライベート クラウドは、利用者それぞれに対して独自のサーバー環境にクラウド サービスを構築し管理から運用を行う形態になります。
どちらの利用形態のクラウド サービスを利用するかは、システムを構築する前に考えておく必要がある大切なポイントです。

自社でするか・依頼するかを決める

クラウドのシステム構築を実施する際に、自社または専門の事業者に依頼するのかも考えておくべき大切なポイントです。
例えば、社内にエンジニアがいる場合は自社でクラウドのシステム構築を実施することが可能ですが、クラウドのシステム構築には専門の知識や技術が必要なので、エンジニアの負担になる可能性があります。

自社でクラウドのシステム構築を実施する方法以外には、システム構築から管理を外部に依頼するマネージド サービスを利用する方法があります。
マネージド サービスを利用して外部に依頼する場合、外注するコストがかかりますが、システム構築から運用後の管理までを依頼することで社内の人的コストを抑えられるためおすすめです。

【クラウド構築のタイプ1】パブリッククラウド


次に、クラウドのシステム構築をする手法の 1 つであるパブリック クラウドについて解説します。
パブリック クラウドとはいったい何なのか、パブリック クラウドを選ぶメリット・デメリットも含めて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

パブリッククラウドとは?

パブリック クラウドとは、上記でも簡単に解説した通り、事業者が提供するクラウド サービスのサーバーを不特定多数の利用者が利用する形態のことを指します。

パブリック クラウドは、既に完成している既製のクラウド サービスを利用するので、必要に応じて自由にサーバーやネットワークなどのリソースを利用できるのが特徴です。
プライベート クラウドと比べるとセキュリティ面などにリスクがある一方、比較的簡単に利用できます。

パブリッククラウドを構築するメリット

パブリック クラウドを構築するメリットはいくつかあります。

まず、従来のデータセンターやオンプレミスで運用していたシステムについて、パブリック クラウドを利用することでコストを削減したり包括的に運用したりできるようになります。

また、データの所在を考える必要がないのも大きなメリットの 1 つで、場所や時間を選ばず手軽にインターネットを介してデータの管理から運用を行うことも可能です。
パブリック クラウドを機能的に見た場合、現行の一般的なホスティング サービスとほとんど違いはなく、従来のレンタル サーバーのクラウドタイプだということもできます。

つまり、パブリック クラウドは導入コストが安価で運用の負荷が少なく、また導入までのスピードが速いのに加えて、柔軟にカスタマイズできるクラウド システムです。

パブリッククラウドのデメリット

一方、パブリック クラウドにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

まず、セキュリティが厳しい企業や、重要システムや機密情報を扱う事業部にとっては、サービスを提供している事業者の定めているセキュリティ レベルに制約されてしまう点がデメリットです。

また、提供している事業者次第で、サービス停止などが起こるリスクがあるなど、自社でコントロールできない要素に対する懸念があります。
機能面や運用面で見た場合も、カスタマイズ性が提供する事業者次第であることや、障害などのトラブル対応が提供事業者任せになることなどがデメリットです。

【クラウド構築のタイプ2】プライベートクラウド


次に、クラウドのシステム構築をする手法の 1 つであるプライベード クラウドについて紹介します。
プライベード クラウドの仕組みや、プライベード クラウドを選ぶメリットとデメリットにも触れながら解説しますので、ぜひ参考にしてください。

プライベートクラウドとは?

不特定多数の利用者が利用するパブリック クラウドに対して、プライベート クラウドはその名の通り「自社で占有するクラウド」のことです。
自社に合わせて柔軟にカスタマイズできる点や、セキュリティが高い点など、プライベート クラウドだからこそのさまざまな特徴があります。

プライベートクラウドを構築するメリット

プライベート クラウドは、自社に合わせた独自のクラウド環境を構築するため、自社のニーズに合わせて自由にカスタマイズができます。
機能面はもちろん、高いセキュリティが要求される場合は、自社の水準に合わせてセキュリティ レベルをカスタマイズすることも可能です。
また、自社で占有しているクラウド環境を利用するので、利用者が社内に限定され、システムも自社の管理下で保有することができます。

つまり、社外から影響を受けて障害が発生するなどのリスクがない点や、安定したセキュリティ レベルを担保できる点など、プライベートの仕組みならではの大きなメリットがあるのです。

プライベートクラウドのデメリット

プライベート クラウドのシステム構築を実施するためには、従来の物理的に所有するハードウェアと同じく、独自のシステム構築を行う必要があります。
つまり、システム構築をする専門的な知識が必要になることはもちろん、システム構築の時間やコストがパブリック クラウドと比べて多く発生してしまうことがデメリットです。

【クラウド構築のタイプ3】ハイブリッドクラウド


最後に、クラウドのシステム構築をする手法の1つであるハイブリッド クラウドについて解説します。
ハイブリッド クラウドは、パブリック クラウドとプライベート クラウドの中間にある構築手法で、両方の長所を兼ね備えたクラウドシステムです。

ハイブリッド クラウドであれば、パブリックとプライベートの特性の中から、自社が重視するポイントだけを採用できます。
自社のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる、ハイブリッド クラウドを選択する方法もおすすめです。

クラウドのシステム構築は信頼できる業者に依頼しよう

クラウドのシステム構築において、マネージド サービスなどを利用して外部に依頼する場合は、必ず信頼できる事業者を選択しましょう。
自社のニーズに合う事業者を選択してクラウドのシステム構築を実施することが、クラウド導入における成功のカギです。

依頼する事業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントとしては、事業者が今までにどのようなクラウドのシステム構築を行ってきたのかという実績を確認しましょう。
また、クラウド導入後のサポート体制や、セキュリティの強度なども事業者を選ぶ際に必ず確認しておきたい大切なポイントです。

まとめ


IT 業界のトレンドになっているクラウドのシステム構築について、知っておきたい知識や導入前に考えるべき大切なポイントなどを解説しました。
クラウドのシステム構築を実施するなら、専門性が高く実績のある事業者に依頼する方法がおすすめです。

クラウドについて、さらに知りたい方は下記の資料をご覧になってください。
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※ Google、Google Cloud Platform、および、GCP は Google LLC の商標です。

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